旧前田侯爵家 鎌倉別邸
明治22年(1889年)に横須賀線が横須賀まで開通すると、交通の便の良さから多くの文士・文学者が鎌倉へ訪れ・暮らすようになりました。(大佛次郎・川端康成などなど)
その後彼らにより「鎌倉ペンクラブ」が発足され、彼らは「鎌倉文士」と呼ばれるようになります。
その流れは、大正・昭和・現代においても途切れることなく、多くの文士が鎌倉の地を訪れ舞台にした作品を生み出します。(髙浜虚子・吉屋信子・夏目漱石などなど)
今もなお、鶴岡八幡宮を筆頭にゆかりの地やお店が残っています。
そんな鎌倉の文学史のあれこれを所蔵・展示しているのが長谷にある「旧前田侯爵家 鎌倉別邸」である「鎌倉文学館」です。
元々は和風建築だったものが明治の頃に火事に合い、洋風に再建されたそうです。
昭和58年(1983年)に第17代当主 前田利建氏より鎌倉市に寄贈され、鎌倉文学館として生まれ変わりました。
平成12年(2000年)に、国の登録有形文化財になりました。
その「鎌倉文学館」が来春4月から4年間の大規模改修を行うため、その期間休館になるとニュースが!
かなり老朽化が進んでいるためと、バリアフリー化や土砂災害対策などの対応の為とのこと。
鎌倉文学館はバラ園も有名で、秋バラも見頃だろうとちょうど良い機会だと思い、見に行って参りました。
文学館の敷地は広いです。
この気持ちの良い道も敷地です。
入館料を払う場所のすぐ先に、ジブリっぽい、トトロが出てきそうなどネットで有名になった小さいトンネルが。
子供の頃の記憶では、もっと長くて暗くて怖かったような?
トンネルを抜けると直ぐに本館が。
一つ一つの飾りが素敵ですね。
建物内は撮影禁止なので、購入した絵はがきで実際に使われているステンドグラスを。
老朽化が進んでいるのは事実で、実際のステンドグラスの下の所には雨漏り対策のタオルがかまされていました。
蝶番や棚の取っ手なども意匠が凝らしていて、ガラスなども今では技術が絶えてしまったものもあります。
展示品も、有名作家の直筆の原稿用紙や、昭和10年の頃の鎌倉のジオラマなど盛り沢山でした。
お庭から
ステンドグラスが嵌っている窓の外側です。こちらの意匠も素敵ですね!
バラ園です。見頃には3~4日遅かったようです。
せっかくのバラのアーチが葉っぱだけに。
鎌倉ゆかりの名前のバラもあります。
「プリンセスアイコ」こちらは平成14年に敬宮愛子内親王殿下のご誕生を祝して、名付けられたバラだそうです。
紫のバラなども。
バラ園越しの本館。
バラがちょっと寂しい。
もう少し早ければもっと、もう少し華やかな写真が撮れたのに・・・。
バラ色々。
なんのバラが植わっているかのバラ園マップもあります。
来春4月で4年間休館になります。
建物好きな方も、文学好きな方も、ぜひ遊びに来てください!